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副住職のつぶやき

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誰のもの?

2020-11-06
おはようございます。
先日、三十年近くあった私の実家が取り壊されました。
老朽化に伴ったものですから仕方ないですね。
父からの話では業者に引き渡された後、更地にして建売住宅として販売されるとの事。
いよいよ、引き渡しの前日、家族そろってガランドウになった居間に御宝前を設えて読経させていただきました。

家具やカーテンなど取り外された実家は幼少期の時に付けた傷や落書きだけが壁に残っているだけでした。
読経しながらも目に入ってくるそれらを見ていると色々な事を思い出します。
おかしなもので、楽しかった事よりも怒られたり、喧嘩したり、悲しい出来事が家族に降りかかってきた時の事の方がより鮮明に思い出すものですね。

私達家族が住む前にもこの地で思い出を作り、取り壊された後は新しい人達が思い出を作って行くのでしょうね。
土地や家、服や車は最後は必ず誰かの手に渡るものなのでしょうね。
「私の物だ」と言っている物は誰かの物であって誰かの物でないのです。
            
お釈迦様の言葉の中に
  【今此の三界は皆是れ我が有なり。その中の衆生は悉く是れ我が子なり】「妙法蓮華経譬喩品第三」

今この世界はお釈迦様の所有の物で、その世界に住む生きとし生ける者は全て私の子供達です
と仰っています。

この世界に存在する物は全て親であるお釈迦様からお借りしている物です。
無い物を欲しがる私達ですが、今あるものに感謝をして大切にしていかないといけないのです

              合 掌

いよいよ残り2カ月

2020-11-01
お久しぶりです。11月に入り急に寒くなりましたね。霜月と呼ばれるだけありますね。
いよいよ残り2カ月になりました。突然ですが、2020年を迎えた時に立てた目標って覚えていますか?
私自身、振り返って考えてみると・・・・忘れました""(-""-)"
人から聞いた話ですけど、新年の目標達成率って1割ないみたいですよ。
難しいものですね。来年こそはその1割に入りたいですね。
目標を掲げて燃えていた自分。今の自分とは雲泥の差があり、正直情けないなと思います。
過去を振り返ったり、未来を想像して一喜一憂するものです。それは仕方ないことです。
でも、皆さんご存知の通り、日々は今の連続です。今をどう生きるかが大切ですよね。
過去のトラウマで未来が決められてたまるかと思っています。
冷静に考えてみると悪いことが起こるのではないかと決めつけているのは周りではなく、「私」なのです。

お釈迦様の言葉に「過ぎにし事を悲しまず、来たらぬ事にあこがれず、今ある事に身をおけば、その顔色(がんしょく)やほがらかならん」とあります(法句経)

明日からではなく、今からですよ。
私も頑張って生きまーす。

                       合  掌








恩返し

2020-10-08
おはようございます。
ご覧の通り、HPをリニューアルさせていただきました。
操作方法が変わったので手こずってしまいまして、掲載が前回より空いてしまいましたね。すみません。
なんて言い訳ばかりしていてはいけませんね。

先日、『両親の回忌をしてほしい』とのご依頼をいただきましたので、お勤めさせていただきました。
本堂にご両親の位牌と笑顔の御遺影。
それをじっと見つめている息子さん。そんな姿をご法事前に後ろから見守らせていただきました。

私達が生まれる時、母は命がけで出産に臨み、父は命がけで祈った事でしょう。
やっと生まれてきた私達を笑顔で抱き上げてくれた事でしょうね。

人は泣いて生まれてくるものですから、笑って人生を全うしたいですね。

私達日蓮宗の開祖である日蓮大聖人は「恩を感じ、恩を返す」という事を最も大切にされた方です。
その方のお手紙の中に

親によき物を与えんと思て、せめてする事なくば一日 二、三度笑みて向へ】と仰っています。

笑顔で迎えてくれた両親に笑顔で恩返しできるといいですね。

                  合 掌


お陰様で無事終了しました

2020-09-26
お陰様でお彼岸合同慰霊祭が無事終了しました。
ご用意させていただいた記念散華は全てお持ち帰りいただきました。
一枚一枚、心を込めてお経文を書かせていただきましたが、時には「もし誰も参拝してくれなかったら・・・」という不安にやりこめられそうになりました。
でも、今はお持ち帰りいただいた事が嬉しくて、ご参拝いただいた皆様に感謝の言葉を言いたいです。
コロナ禍で不安いっぱいの現状ですが、幸せな気持ちにさせていただきました。
人によっては「大げさだなぁ」と言われてしまいそうですが、些細な事ですが幸せはどこにでも転がっているのかもしれませんね。
私達がただ気付けないだけなのかもなぁと思います。

僧侶だから何でも分かっているような顔していてはいけませんね。これからも皆様から学ばせていただきます。

                                              合 掌

そろそろ彼岸です

2020-09-13
今月19日~25日までお彼岸です。19日には合同慰霊祭を行いますので、HPに掲載している詳細をご覧いただき、ご参拝下さい。皆様のご来園をお待ちしております。
 
私には4歳と1歳の子供がおります。日々奮闘する中で沢山の事を教わります。
先日も4歳の長女を注意したら「パパだってやってるでしょ」と言われてしまいまして、「子供はしっかりと親を監視しているな」と驚く半面、痛いところを突かれ「ムカッ」とする今日この頃です。
しばらく経って冷静に考えてみると自分ができていない事を強要しても子供がやるわけないですよね。
「誰にでも優しく、親切にしなさい」とよく言っているのですが、自分の両親を蔑ろにしている自分に気付かされ、日々反省です。
 
彼岸は私達のいる此岸(しがん)から仏様がいらっしゃる彼岸に渡る為に修行する期間とされていますが、此岸と彼岸はどこにあるのでしょうね。
私は心の中、或いは自分と相手の間にあるのかなと思っています。
親、家族、友人を大切にしないといけないと当然分かっているけれど、できない。
 
「わかっちゃーいるけどやめられねぇ」って歌が頭の中で流れてきます。。。。
 
勇気を持って渡ってみませんか。私も一週間頑張ってみます。
 
勇気を持って声をかけてみる。勇気を持って手を差し伸べてみる。
 
照れくさいけど、両親を食事に誘ってみる。照れくさいけど、兄弟や伴侶に感謝の手紙やメールを送ってみる。
 
考えると簡単な事なのに自分の心のせいで出来ずにいる事、沢山ありますね。
 
この一週間、皆さんは何をして彼岸に渡りますか?
 
                               合 掌
宗教法人 日蓮宗 昇龍山 妙宣寺
むさしの聖地 永久の郷
〒336-0963
埼玉県さいたま市緑区大門2001番地2

TEL:048-812-1771

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